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WEBPCをスマート&チャーミングに使いこなすおしゃれな女子を、DIGIGIRL(デジガール)と命名。

東京で抜群の存在感を誇る彼女たちをファッションフォトグラファー・草野絵美が紹介します。

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2012年12月17日月曜日

No.23 池澤あやか(女優)



趣味は「プログラミングを書くこと!」
Rubyが書けちゃう話題の女優



No.23 池澤あやか 
女優
@ikeay
http://www.toho-ent.co.jp/actress/show_profile.php?id=5198

1991年生まれ。東京都出身。慶応義塾大学環境情報部に在学中。第6回「東宝シンデレラ」審査員特別賞受賞し、同年映画『ラフ』にてデビュー。映画『デトロイト・メタル・シティ』やドラマ『斉藤さん』などの他、舞台やCMに出演。現在はニッポン放送『吉田尚記 BUZZ ニッポン』にてコーナーアシスタントも務める。特技は日本舞踊。



ー同じ大学に通う池澤あやかさんは、プログラミングができる女優さんとして話題沸騰中!中学3年生の時に「東宝シンデレラ」というオーディションに合格して、芸能界でのお仕事をスタートしたんですよね。

はい。高校2年生まではモデルのお仕事をしたり、一昨年には舞台で主演を務めたりと色々な経験をさせてもらってます。表現することや作ることが好きなので、とても楽しんでいます。


ー出演された映画『デトロイト・メタル・シティ』は私も観ました!プログラミングに興味を持ったのはどうしてですか?

元々、ウェブ作成をしたいという欲求はあったので、高校生の頃から見よう見まねでHPを作ったりはしていました。本格的に勉強し始めたのは、大学でプログラミングや電子工学を専門とする研究室に入ってからです。その研究室はバーチャル体験ができる機械とか、とても面白いものを作っているんですが、いざ入ってみると全然ついていけなくて…。「これは何とかしなきゃ!」と一念発起しました(笑)。


―プログラミングって複雑だし、勉強するのにも根気が必要ですよね。学校や女優としてのお仕事もあるなかで、どういう風に身につけたのか気になります!


最初は独学で始めて、その後夏休みに開催されていたプログラミング合宿や無料で開催されている講座に参加してみました。基礎から学んだりみんなでゲームを作ったりと楽しく勉強できるのでおススメですよ!


パソコン雑誌で連載『とりあえずRuby』も担当している。「連載のタイトルにもなっているRuby(ルビー)は表記がわかりやすいので初心者にもなじみのいいプログラミング言語です」と池澤さん。
写真はFacebookページ

その時の合宿はたまたまRubyという言語を扱うものだったんですが、以来プロフィールに「Rubyアイドルになりたい」と書いていたら自分でもびっくりするくらい反響があったんですよ(笑)。 女優でプログラミングも得意ってやっぱりめずらしいのかなと思います。


ーその意外性が情報に敏感なネット上の人たちを引きつけて、バズったんですね。自分から積極的に学ぼうとする姿勢、私も見習わなきゃ!実際に作ったWEBページやアプリにはどんなものがあるか教えてください。

起動させると別々のページに表示されている大学の宿題が1つの場所に集約できるというプログラムを作りました。よく宿題を忘れちゃうので、ちゃんとわかるようにそれで管理しています(笑)。また、大学のホームページ製作にも関わったことがあります。

池澤さんが製作に参加した「XDisign」のホームページ。大学のデザイン系研究室が集まった組織「X Disign」の魅力をスタイリッシュに表現している。

音楽フェスのアプリも共同製作しました。タイムテーブルや、今ライヴをやってるアーティストがすぐにわかる便利なサービスです。どれも何人かで一緒に作ったんですが、わからないところは教えてもらったりしながら楽しく進めることができました。


ーディレクションなど池澤さんの持ち味が出せる活動がどんどん増えていくと楽しいですね。今後はどういった方向に進んでいく予定ですか?

これからもずっとプログラミングには関わっていきたいと思っています。色んな言語を使ってキレイなWEBページを作れるようになるのが目標。それから、やっぱりデジタルのことってまだまだ浸透していないので、なるべく多くの人に知ってもらいたいです。それがTVやラジオなどのメディア上でできるというのは幸せなことだし、私の使命だと思うので、うまくリンクさせてアピールするように頑張ります!


ープログラミングと芸能界でのお仕事は一見かけ離れているように感じるけれど、何かを作り出すという共通点があるんですね。それが池澤さんにとって熱くなれるポイントなんだと思いました。これからの活躍も楽しみにしています!ありがとうございました。

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2012年11月11日日曜日

No.22 アーシャ・フォンデュ(ITマーケター)



ユーザーとアプリをマッチング。
異国の地でも大活躍のITマーケター



No.22 アーシャ・フォンデュ
ITマーケター

1985年ポーランド生まれ。ロンドン大学、オックスフォード大学院を経て2010年に来日し、デジタルガレージに入社。ローカリゼーション、品質管理、マーケティング、PRなど、スマートフォンアプリに関する様々な役職を一任されている。UCLAや早稲田大学への留学経験もあり、ポーランド語・英語・日本語・フランス語を操るマルチリンガル。強みはポジティブ精神&何事も恐れないところ。



—現在日本でITマーケターとして活躍するアーシャさん。ポーランド出身で、各国の大学に留学経験もあるんですよね! 日本に興味を持ったきっかけは何だったんですか?

一番のきっかけは、大統領のスピーチ。ポーランドが社会主義国から資本主義になったときに、当時の大統領が「これからこの国は日本のように発展する」という話をしたんです。それがとても印象的で、子供ながらにも「どういう国なんだろう?」と気になっていました。その後、文化的な部分にも惹かれるようになりましたし、他の人があまりやらないようなことをやりたい、という気持ちから日本について学ぶことに決めました。


—大統領の言葉が発端だったとは意外です!大学院を卒業後、日本へ来てからはデジタルガレージで「Snapette」というアプリの担当されていると思うんですが、どういったお仕事をされているのか教えてください。

「Snapette」というのはアメリカで作られたショッピングアプリなんですが、私はそのPRやマーケティング、改善点を探したりなど、プログラミング以外のことは全て請け負っています。日本のユーザーに適した仕様に変えたり、インフルエンサー(口コミでアプリを広めてくれる影響力のある人)を見つけるのも私の仕事です。

Snapette」はお店にある商品を写真に撮って共有できるアプリ。気に入ったアイテムを選んで、それがどこのお店で買えるか調べることができる。


世界各地のお店のデータがあるので、例えばこれから初めて行く予定の街でも、どの店舗にどんなアイテムがあるかをチェックできます。GPSで地図情報も簡単に分かるし、ファッションナビゲーションとしても便利なんですよ!


—おしゃれに対する感度の高い人たちがアップしている写真を見られるし、新しいブランドも発見できて良いですね。UIも可愛いし、画質もいいから眺めてるだけでも楽しい! マーケティングについて今までどこかで勉強した経験は?

特に誰かからやり方を教わったということはないんです。自分の直感を信じて面白そうなこと、共感を得られそうなことをやってみる。それから人に会う機会が多いので、強みを活かしてどれだけ自分を印象づけられるかがポイントだと感じています。


—日本に留学していた経験やファッションのセンス、明るいキャラクターなど様々な要素があるから、今の仕事には特にアーシャさんが適役なんだと思います。 また、個人的にも何か活動をしているんですか?

はい、今は「Touchyヒューマンカメラ(http://touchtouchy.com/)」というプロジェクトに携わっています。ここで使うのは“誰かに触れられることによって視力を与えられ、写真を撮ることができる”というカメラの機械。これを身につけ、オフラインで人と繋がることの大切さを訴えるものなんです。インターネットやSNS、携帯電話などのテクノロジーは生活を便利にしてくれた一方で、身体的なコミュニケーションが希薄化してしまうという問題も生んでいますよね。そこから生まれる社会的な不安を癒すことを目標に、イベントなどでアーティストEic Siuと一緒にパフォーマンスを行っています。

アーシャさんはPR/マーケティングディレクターとして活躍中。Touchyの話を取引先の人にするとき、最初は半信半疑で強ばっていた表情が、自然と興味をもった表情に変わっていくのをみるのが何よりも嬉しいというアーシャさん。「HARAJUKU KAWAii!! FES 2012」で行われたパフォーマンスの様子はこちら

まずはたくさんの人に知ってもらうことが大切だと思うので、タッチというキャラクターも作りました。これから、音楽・漫画・ダンスなども制作する予定なんです。そういった方法をとることで、より親しみやすい存在になれたら嬉しいですね。


—Touchyはまだ見たことがないけれど、すごく楽しそう!とてもロマンチックなコンセプトだと思います。PR、マーケティングディレクターとして、良いプロダクトの魅力を伝えたいというアーシャさんの心意気は共感できます。 これからの目標やトライしてみたいことがあったら教えてください。

まずは、世界一のマーケターになること!それから、新しいプロダクト・アプリを作りたいと思っています。“女性が作る女性用のアプリ”というのはまだまだ少ないですよね。ファッションだけに限らず色々な分野で女性のためになるものを考えたい。他にはプログラミングもできるようになりたいし…それから、素晴らしいアイディアを持つアーティスト・デザイナーが、色んな場所で活躍できるようにサポートをしたいとも思っています。やりたいことがたくさんあるんです(笑)。


—持ち前の好奇心と吸収力を活かしてどんなこともこなせそう!人に興味を持って色んな場所に出ていけるから、様々な分野の人と一緒に行うプロダクト作りもきっと上手くいくと思います。どうもありがとうございました。

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2012年8月28日火曜日

No.21 安田芽里(デジタルコンテンツ・プランナー)



メディアのスタイルは様々!
印刷界のデジタル最前線に立つコンテンツ・プランナー



No.21 安田芽里 
デジタルコンテンツ・プランナー
@rosylily

兵庫県西宮市育ち。米国ワシントン州の高校と兵庫県芦屋市の高校をW卒業し、大学ではロシア語を専攻。大日本印刷株式会社入社後、欧米コンテンツ市場調査、現地取材執筆などを経て、現在はC&I事業部 メディア・コンテンツ本部に所属しグラフィックデザイン×Web、電子書籍、PRなど様々な分野で活躍。好きな映画は「Paris Je T’aime」「This is Bossa Nova」。プライベートでもアプリ製作を計画中。



ー大手印刷会社でデジタルコンテンツ・プランナーとして活躍する芽里さん。具体的にはどんなお仕事をされてるんでしょうか?

デザイナーやプログラマーの方と話し合いながら、やりたい事とできる事を織り交ぜてプランニングしています。最近メインでやっているお仕事のひとつはDNP文化振興財団が企画・運営しているギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)。会社としての取り組みをもっと知ってもらいたいという気持ちと、グラフィックデザインをより多くの人に身近に感じていただきたいという考えを持ってサイト制作や電子書籍、アプリに関するプランニングに携わっています。

グラフィックデザイン専門のギャラリー、gggのサイト。9/3からは「寄藤文平の夏の一研究」展を開催。

去年はgggが25周年という節目の年で、ggg booksを100号分電子書籍化したりアプリを作りました。文字をその場で自分に適した大きさに変えられたり、レイヤーで背景にグラフィックが透けて見えるように、といったような付加価値を新たに与えられるのはデジタルならでは。最初は何かを電子化したというだけで話題になったけれど、今はもうそういう時代ではないので特徴を活かしながら個性あるものを作りたいと思っています。

芽里さんが手掛けた電子書籍『100 ggg Books 100 Graphic Designers』。
「"List of Artists"のカラーは本の帯と同じ色になっているんです!」と芽里さん。


ー電子書籍のあり方って変わり続けているんですね。日本はまだアートに詳しい人とそうでない人の間にギャップがあると思います。アートに触れる機会が増えてみんなの感度レベルが上がれば、作り手もより自由な物作りができるし双方にメリットが生まれますよね!

専門的な知識がなくても美術館が好きという人や何となく見てみたいという人にも知ってほしいです。TwitterやFacebookが浸透した今だからこそ、リアルだったり、ソーシャルだったり、小さなきっかけがやがて渦になるような…もっと広がっていく可能性があると思うんです。


―そうですね。お仕事に関することでSNSを活用したり、それを共有していくことによって新しいつながりができたりもするんでしょうか?

仕事に活かしたいとかつながっていくことそれ自体を目的としているつもりはないんです。とは言え仕事上ではあまり接する機会のない方とお話ししたり、直接的に仕事に繋がらなくても勉強になる出会いなどがたくさんあります。 また、以前はアイディアストックのツールとしてTwitterを使っていました。自分がいいなと思ったものを忘れないようにつぶやいて、後から追跡できるようにしておけばURLも貼ってあるしとても便利なんですよね。私の場合はそれによってフォロワーが増えたと思います。


ー私もそういった使い方をしてました。その時のシチュエーションとかも思い出しやすいし、周りからの反応もあるから普通にブックマークするよりも効率が良いですよね! 仕事をする上で重きを置いていることは何ですか?

なるべくたくさんのアイディアをストックするようにはしています。自分の中に小さい引き出しがたくさんあってそこに良いと思ったものをしまっていくイメージで、日頃からデザイン系のアプリやサイトは積極的に探しています。

芽里さんお気に入りアプリのひとつ「DESIGN MUSEUM」。
画像がタイル状に並んでいるデザインのものが気になっているそう。

あとは少しでもいいから自分らしさが出るようには心がけていますね。色々な規模のお仕事があるのでアイデアや企画だけでなく適したソリューションのビジネススキームを構築していくのも私の仕事ですが、まずは企画書の見た目やフォントからこだわって作ります(笑)。


ー印刷会社で働いてるからこそのこだわりですね!小さな部分でも自分らしさを必ず入れたいという芽里さんの考え方は大切だと思います。今後について何かやってみたいことなどがあったら教えてください。

好きなものを仕事にするというのはやっぱりあるべき姿だと思っているので、規模の大小に関わらずグラフィックデザインには関わっていきたいなと思います。それから、オンラインとオフラインの潤滑油というか、両方の世界を切り分けたり繋げたりする役割になりたいですね。紙もネットも同じメディア。その時々に適したものを作っていきたいです。


ー芽里さんならこれからも素敵なコンテンツを作ってくれそう!楽しみにしています。どうもありがとうございました。

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2012年7月23日月曜日

No.20 アラ若菜(大学生)



世界共通語をみんなで作ろう!
ユニークなサービスを開発する大学生プログラマー



No.20 アラ若菜 
大学生
@wknar

1991年東京都出身。現在は日本大学経済学部に通う4年生。独学でプログラミングを身につけ、nanapiでのアルバイトも経験。Twitterで出会ったパートナーと、カヤック面白ビジネスアイデアコンテストで優勝した「MIRAIGENGO」や、Tech Tokyoで最優秀賞を獲得した「Flower map(華惑星)」の制作などを手掛けている。



ー大学では経済学部で勉強しながらも、独学でプログラミングを始めたというアラさん。最初に世に出したプロダクトは何ですか?

世界共通の言語を作るためのサービス「MIRAIGENGO」です。世界共通語としてはエスペラントという言語があるけれどあまり広まっていませんよね。その問題点を改善して、"皆で作る、視覚的な言語"というものを作れば、みんな覚えて使ってくれるんじゃないかと思いました。

「世界中どこに行っても通じる、VISAカードのような言葉があったらいいのに」と思ったのがきっかけなのだそう。「ロゴとっても可愛いでしょ!」とアラさん。

実際にどういうしくみになっているかというと、まずお題を挙げて例えば「おはよう」だったら、その言葉を連想する5秒くらいのジェスチャーをユーザーが上げていきます。それを見て「あ、これは確かに"おはよう”だ」と思った他のユーザーは共感ポタンを押していって、結果的に1位になったジェスチャーがMIRAIGENGOとしてインストールされるんですね。誰でも発明者になれるシステムです。


ー自分の考えたものが世界で共感を得て、そのまま言語として反映されるというのは嬉しいですね! 他にもTEC TOKYOで最優秀賞を取った「Flower map(華惑星)」という位置情報アプリも作っていますよね。チェックインのサービスはたくさんありますが、このアプリはどういった特徴があるか教えてください。

「Flower map(華惑星)」は飽きのこない位置情報サービスを目指して”チェックイン×アート"という考えで作りました。アイディアの元になったのは「花咲か爺さん」です(笑)。チェックインするとそこにお花が咲く仕組みになっていて、地図上が色とりどりのお花でいっぱいになったらとても綺麗ですよね!ただ花が咲くだけじゃなく、スポンサーさんとかお花屋さんと連携して、咲いたお花の数だけ地球の裏側にお花の種を届けるというソーシャルビジネスも加えました。

和風のテイストが特徴的な「Flower map(華惑星)」。デザインを担当しているのは彼氏さんで、アラさんはプログラミング専門なのだそう。


―素敵!これからますます普及していけば大きなスクリーンで見せたりも出来るし、メディアアートとしてもいいと思います。「地球の裏側にもお花が咲く」というコンセプト、とてもアラさんらしいです。

私はアプリを作る時に、便利さというのはあまり追求していないんです。それよりも世界平和とかユーザーが使っていてちょっと気持ちの良くなるものサービスとして提供したい。日常に彩りを届けることをコンセプトに続けていきたいと思います!


ー楽しく社会貢献できたり世界平和に繋がるというサービスはみんなも使いたくなりますよね。今後挑戦したいことはありますか?

スマートフォンよりもWEBの画面の方が出来ることが多いと感じているので、そちらをメインに作り続けたいです。それから、私、実は歌って踊れるプログラマーを目指してるんですよ!だから歌と踊りもマスターしたいですね(笑)。


ー歌って踊れて技術もあるなんて最高ですね(笑)。世界平和に繋がるサービスがたくさん作れそう!アラさん、ありがとうございました。

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2012年6月25日月曜日

No.19 片山育美(クックパッド株式会社 UIデザイナー)



よりよいUIでユーザーとクックパッドをつなげる、
料理も得意なデザイナー



No.19 片山育美 
クックパッド株式会社 UIデザイナー
@monja415

1988年生まれ、香川県出身。美術大学卒業後、クックパッドに入社。PC版、iPhoneアプリ、Androidアプリ、スマホWeb、社内の新規事業など、様々なデバイスでサービスを提供するクックパッドのUIデザイナーとして活躍中。趣味でアプリ開発も行う。現在シェアハウスに住んでおり、自炊はかかさずにしている。得意料理はカツ丼。



ー今日は以前DIGIGIRLでも紹介した山口結花さんの紹介で「クックパッド」のUIデザイナー・片山さんに会いに、白金にある「クックパッド」本社へやってきました。エントランスを入ってすぐの所にある大きなキッチンが素敵です!



食堂ではなくキッチンがあるというのはめずらしいですよね。ランチはここで自炊します。社内の担当の方が色々な食材や調味料をそろえてくださっていて、自由に使えるんですよ。社員同士で一緒に料理するので、コミュニケーションも広がります。


ーこの環境、本当に羨ましい!私は最近引っ越しをしたことがきっかけで自炊をする機会も少し増えたので、「クックパッド」のサービスをよく利用させてもらってます。 “UIデザイナー”という職業を聞き慣れない人がまだ多いと思うのですが、片山さんは社内でどういったお仕事をされているんですか?

デザインというと、かわいい絵やかっこいいグラフィックをイメージしますが、かわいいだけじゃなく、使いやすい「クックパッド」をつくることがUIデザイナーとしての私の仕事です。 クックパッドというサービスは、「レシピを探すためのツール」として利用するユーザさんが多く、ユーザさんの期待に応えるために、分かりやすさ、良い操作感、よりレシピを見つけやすい導線などに気を配ることが欠かせません。その気遣いをかたちにし、実際に改善や開発をすすめることを毎日しています。 (ちなみにUIとは、ユーザーインタフェースの略で、一般的にシステムとユーザーの間にあるものを指し、例えば「クックパッド」なら、「クックパッド」上にあるもののかたち、色、ことば、操作感など、ユーザーが「クックパッド」でレシピを検索する時見たり触ったりするもの全てのことです。)

片山さんとエンジニアの2名が担当して開発した、「クックパッド」のiPad版アプリが発表されたばかり。
iPadの特製を活かしつつ、使い方が難しくなりすぎないような設計を心がけました。」と片山さん。

ユーザさんの声を聞くことで次の改善ポイントを見つけたりすることができるので、直接会ってお話を聞くことや、WEB上のご意見BOXに頂いた感想を読むことは大切です。「使いやすい」とか「料理が好きになった」「美味しいものができました」という意見を頂くと本当に嬉しくて、それが働く原動力にもなっています。


―このiPad版は本当に便利ですね!戻ったりせずに一つの画面で色んな情報を見られるのはiPadの広い画面を最大限に活かしていると思います。サービス上の機能も一つ一つ意味があって、その元となるユーザーの声を集めることは本当に重要ですよね。 片山さんは美大出身ですが、在学中からプログラムを書いたりしていたんですか?

美大に入るとき、彫刻科と情報デザイン科で専攻を迷ったんですが、情報デザインの方が人のためにできることがありそうだなと思いそちらを選びました。プログラムを書き始めたのは大学3年生くらいの頃からです。WEBサービスは動かないと使えないものなので、デザインだけでなくプログラムも学んで自分で作れるようになりたいと思って、国主催の「未踏IT人材発掘・育成事業」という支援プロジェクトに参加して、勉強しなきゃいけない状況を自分で作ったりしていました(笑)


ー勉強家だなぁ、プログラミングができれば自分のアイディアをすぐ形にできますよね。 片山さんは社会人になった今でも、休日を利用してiphoneアプリなどの開発をしていると伺ってます。

そうですね、つくることは好きで、最近は友人のエンジニアと恋人向けのアプリをいくつかつくりました。SNSなど友人やグループにフォーカスしたサービスは多いですが、みんな普段、彼氏や彼女にすごい時間やお金を使っているんじゃないかなあと思って。

恋人アラーム』は、あと何時間で恋人に会える!と思うと仕事がはかどったりするな、と思って制作したそう。
『恋人クイズ』はカップルでどちらかが選んだ選択肢を、もう一人が当てるというゲームアプリ。

趣味で作るアプリと言えど、実際に数千、数万人のユーザの生活に影響していると思うと、嬉しいです。


ー今後、会社や個人の活動で具体的にやっていきたいと思っていることはありますか?

そうですね、UIデザインは「クックパッド」のすべてのプロダクトをより価値のあるものにできる可能性のある仕事なので、やりがいのある仕事だと感じています。これからもどんどん改善や開発に取り組みたいと思っています。それから、だれかの楽しかった経験を他の人にも体験してもらえるような仕組みに興味があります。例えば、「レシピ」というのは誰かが作った美味しい料理やその料理を食べた喜びを他の人とシェアするためのものだと思うし、『恋人アラーム』は、私も感じたことのある「あと何時間で彼/彼女に会える!」というワクワクする気持ちを、アプリを使えばより感じやすくなるというものです。

ー片山さんの中にある経験が形になっていくとサービスとしてより説得力を持つようになるし、人の気持ちに共感して誰かのために何かを作り出すというのはとてもカッコいいと思います! 「作る」ってとても楽しいですよね。お話を聞いて私もモチベーションが上がりました!片山さん、どうもありがとうございます。



インタヴュー当日は片山さんが白金台の「クックパッド」社内にあるキッチンで作ったガパオをやスープをご馳走してくれました。レシピはこちら→ガパオご飯(タイ風バジル炒めご飯) by バンビ☆/トマト&レタスのナンプラースープ by  kuikomi/「カルピス」ラッシー by カルピス株式会社

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2012年4月23日月曜日

No.18 村上萌(ライフスタイルプロデューサー/株式会社Garten代表取締役)





輝く!自己ブランディングと発想力!
ブロガー&ライフスタイルプロデューサー



No.18 村上萌
ライフスタイルプロデューサー/株式会社Garten代表取締役
@moemurakami_
http://ameblo.jp/anninsukinano/

1987年横浜生まれ。成蹊大学在学中にミスキャンパスになり、ズームイン!!SUPERでレポーターを務めた。卒業後はMissFOREVER21JAPANに選ばれ、SATC2 NEW YORKプレミアオフィシャルブロガーやラジオDJとしても活躍。現在はブロガー兼プロデューサーとして設立した株式会社Garten(ガルテン)の代表取締役でもあり、様々な女性向け商品の企画やイベントのプロデュースをしている。



ーライフスタイルプロデューサーの村上萌さんとはファッションブロガーの集まるパーティーで初めてお会いしたんですよね。色々なところで活躍されていて、そのお仕事ぶりにはとても注目していました!ブログはいつ頃から活用していたんですか?


大学時代からブログはやっていたんですが、始めた頃は匿名で自分の考えを綴ってくというようなやり方でした。名前を出すきっかけになったのは、ミスFOREVER21のファイナリスト21人に残ったことですね。WEBでの得票が必要だったので、せっかくだからブログで訴えてみようと思ったんです。おかげさまで1位になれたのでそのお礼をブログに書いたら、今度はそれを見たヒューレット・パッカードの方が「日本代表のブロガーを探している」と声を掛けて下さって…。リアルとSNSを連動させるようにしたことで、見てくれる人も増えてどんどんやりたいことができるようになってきました!


学生時代からずっと同じURLでやっているブログには就活で悩んでいた時期の記事も。ちょっと恥ずかしいけど、私にももがいてた頃があったんだよ、というのが伝わると思うの残しています。」と村上さん。





今のブログは「こうありたい明日の自分」というか、1.5歩くらい先にいる理想の自分の姿を整理しておく場所です。そしてそれを、会いたい人に見てもらえるように行動したり、つながりを持ちたいと思うところに届くよう努力しています。



ーその親しみやすくて程良い距離感が、支持される理由なんですね!セルフブランディングやプロデュースをやりたいと思い始めたのはいつ頃から?


それも学生の時からですね。説得力のある存在になりたかったし、企画の仕事もしたいと思っていました。0から1を作ることはできないけど、何かと何かを組み合わせて小さな提案をするのは好きなので。図書館で作った企画書を持って企業訪問をしたりとか、「黒豆とヨーグルト合うよ!」っていきなり友達にメールしたり、暑苦しい学生でした(笑)。



―黒豆とヨーグルト…今度試してみます(笑)。萌さんは色々なものをプロデュースされてますよね。初めてのものもたくさんあると思うんですが、どういうふうに取り組むんですか?


いつもよりちょっと新鮮な組み合わせを考えたり、少しでも距離を縮められるようなアプローチの仕方をするようにしています。
例えば、ルノーのイベントの時には一度車と切り離して自分が今どこに行きたいかを考えた時に、「パリのマルシェ(市場)でバーニャカウダを食べたい!」と思いそれをチームでシェアし皆で企画を膨らませました。野菜を車にたくさん積んで見せたり、ルノーのロゴがプリントされた紙袋に入れて持ち帰ってもらうことによって、パリのマルシェを六本木に再現しました。車を身近に感じてもらえるようにしたかったんです。
また、THE SHARE のモデルルームの時は部屋に住んでいる女の子のライフストーリーを作ってプロデュースしました。そうすると自分の生活もそこに投影しやすくなりますよね。女性はもちろん男性にも好評で、内見した半数以上の人がその場で入居を決めてくれたんです!


ルノーのクリスマス・マルシェには250人もの人が集まったそう。THE SHAREはよりリアル感を出すために家具の買い付けの様子もブログでUPした。


自分がプロデュースしたことによって、より多くの人が興味を持ってくれたり、一緒にお仕事した人にも「こういうのがやりたかったんだよ!」と喜んでもらえるのはやっぱり嬉しいですね。



ー誰かと一緒に企画をするというのは意見が分かれたり、実現できなかったりと難しい部分もあると思うんですが、そういう場合の解決策や気を付けていることがあったら教えて下さい。


仲間でもあり尊敬しているフリーランスの安藤美冬さんという方にアドバイスをいただき、プロフィールの時点で軸となるキーワードを常に4つくらい決めています。それによってお話をいただく時点で既に「そのお仕事がしたかったの!!」と思うような引き寄せが次々に起こっています。例えば「1,5歩先のわくわくスパイスでカスタマイズ」とか「朝ごはん」とか…。
それから、自分の考えを形にしてしっかりとプレゼンすること。その上で話し合いながら落とし所を見つけられれば、特別に大きなことをやらなくてもいいと思ってるんです。階段を一段ずつ作っていくという感覚ですね。そして、そのキーワードは成長の過程で変わったっていいと思っています。それよりも、しっかりと発信してそれを実行することが大切だと思います。


撮影中らくがき。「朝ごはんスタイリングは趣味の一つ」という村上さんは朝から明るくパワフルなイメージ!



ーキーワードを決めておくというのは重要ですね。私も見習いたいと思います!今就活中の学生やこれからセルフブランディングを考えてる方に何かアドバイスはありますか?


動機がちゃんとしていないからとか考え過ぎないで、やりたいことや好きなことをまずやってみたらいいと思います。不純な動機だって、自分の努力次第でいくらでも純粋に磨いていけます!「モテたいから」って理由いいでもいい!(笑)。今はSNSやブログで発信できて、会いたい人に話を聞いてもらえる環境も整ってきている時代なので、まずはなりたい自分になりきってみて色々なことに挑戦してみないともったいないと思うんです。
今後私がこの仕事を続けることによって、たとえ最初は自分でつけた肩書きだとしても、自分の名前で勝負できるという新しい働き方の選択肢を提示していけたらいいな、と思います。


ーSNSは自分をブランディングするのに適したツールだから、それを利用しない手はないですよね。自然体で楽しみながらお仕事されてる萌さんはとても魅力的だと思います!どうもありがとうございました。




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2012年3月26日月曜日

NO.17 新多真琴(音大生/プログラマー)





アート×デジタルで新しいフィールドを切り拓く
音大生プログラマー



No.17 新多真琴 
音大生/プログラマー
@ar_tama
http://aratamakoto.com

1990年名古屋生まれ。国立音楽大学附属高校ピアノ科から同大学音楽文化デザイン学科に入学。大学ではコンピュータ音楽の作曲を学びながら独学でプログラミングを習得し、アプリやインスタレーション、WEB音楽の制作などもこなす。
昨年は「面白法人カヤック」で4ヶ月ほどインターンを経験し、サービスの制作にも携わった。好きな動物は猫。



ー新多さんとはもともと共通の知り合いがいて、私の会社(Kwl-E)の年末パーティーで出会ったんですよね。それから食事に行ったり私の会社でサービスの開発を手伝ってもらったり…。初めて会ったときに「音大生でアプリも作れる」と紹介されて、そのスペックの組み合わせがとても珍しいと思ったんです!音楽は子供の頃からやっていたんですか?

小さいころからずっとピアノをやってきて、高校も音大附属のピアノ科に通っていましたが、大学進学を目前にして、このままピアノ科に進んでも将来のヴィジョンが具体的に見えないと感じていました。高校では作曲をすることもあり、少し苦手意識も持っていたのですが、「つくる」側にまわりたいという気持ちから、あえてコンピュータで現代音楽を作曲する「音楽文化デザイン学科」に進学することを決めたんです。


ーピアノ科からコンピュータでの作曲というのは大きな転身ですね!難しそうな感じがしますが、パソコンやWEBは昔から好きだったんですか?

小学生のころからインターネットを日常的に使っていたので、コンピュータに対する抵抗感はありませんでした。大学ではプログラムを書くスキルは特に必要ではないのですが、プログラミングの基礎を学ぶ授業があります。そのときにプログラミング自体が面白そうと感じ、先輩に相談したところ「Processing」というものを勧めていただいたんです。これはグラフィックが簡単に書けるプログラミング言語で、自分の書いたプログラムが簡単に反映されていくのが嬉しくてどんどんのめり込んでしまいました(笑)。


 Processingで新多さんが制作したグラフィック。
プログラミングを始めてわずか数日で作ってしまったそう!「主に本を読んだりして独学で身につけました。興味を持ったものにはまっしぐらです(笑)。」と新多さん。



―大学生になってから習得したというのは、すごいスピード! プログラミングでは今までにどんな作品を作ったんですか?

音楽作品やインスタレーションのほかに、音楽文化デザイン学科が年に2回開催しているコンサートのフライヤーやアプリなども制作しています。コンピュータ音楽や現代音楽はまだ間口が広くないので、自分の作ったものを通してもっと多くの人に知ってもらう機会を増やせたらと思っています。

デザインから音楽まで全て新多さんが一人で担当したコンサートの
アプリ。次回は9月6日(木)、下北沢の北沢タウンホールにて開催。
詳細はこちら→ 国立音楽大学 音楽文化デザイン学科 コンピュータ音楽系

それから、去年WEBサービスを企画•制作している「面白法人カヤック」で4ヶ月間インターンをやっていて、実際にサービスのプログラミングやサウンド制作を担当させていただきました。技術的な面でもとても成長できたし、自身の世界も広がりました。


新多さんが制作に携わったサービス、「ピンに聞いてみよう」と「SPACE777


ーアートとテクノロジーを組み合わせて活動している人って少ないですし、今すごく脚光を浴びていて、私自身も気になってるんです!新多さんは熱中してコツコツと作り上げることもできるし、いろいろなフィールドに出ていって世界を広げることもしていますよね。両方できる人はあまり多くないと思うので、尊敬します(笑)。

ものをつくるということに対してずっとコンプレックスを抱いていたんですが、プログラミングと出会ってから、ものづくりを楽しめるようになりました! プログラミングを専門的にやってきた人とは出自が違うことを気にしていた時期もありましたが、カヤックで音楽を作らせていただいたり、作ったものに対する反応が良かったりして、今まで身につけてきたスキルはどこに行っても役立つんだという実感を得ることができましたね。


ーコンプレックスは原動力になりますよね。それに打ち勝とうとすることで、自信を得たり個性になったり…。今後の目標があれば教えてください。

自分の作ったものが媒介になって、人と人がつながっている状態ってとても幸せだと思うんです。私にとって音楽やプログラミングのスキルはそのための手段なので、それが一番体現できる場所に居続けたいですね。あとは、もっと成長したいと思っているので、より自分を負荷のかかる場所に置いていくつもりです。

ーその精神、素晴らしい!音楽はダイレクトに人に伝わるものだから、大きなパワーを持っていますよね。これからもぜひ両方とも続けていってほしいです。新多さん、ありがとうございました。



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